蘆花・下子の文書置き場

言葉を通じた知の獲得は、決して起こり得ないだろう。

2018-05-04から1日間の記事一覧

2016 年 3 月のとある手紙

○○○ さま お終いです。 僕は貴女に逢えて嬉しかったし、貴女の中に僕が童貞を失った頃の女の人の面影を得るようで、心身ともに満たされようとしたがっていました。 それも、もう終わりです。まず、貴女に拒絶されるのが辛い。貴女に嫌な想いを向けられること…

中心化された限定コードの世界

社会は恣意的に分化させられてきた。 I. 緻密コードの天下り的転倒 かつてバーンステインは階層集団に対して独自の言語コードの存在を仮定し、更にその副作用として職業の分化を招くことを示した。乃ち、社会的下層に位置する集団は、事物や主張を発言者の主…

論文と詩

その文章 ――彼―― は、学術論文として投稿された散文詩なのだった。 I. 現象 彼らを見出したのは秋も暮れかかったとある紺色の空の日であった。彼らは一見とある人文科学上の議題を扱っており、彼らに目を通した私は底知れない欺きを感じ取り、更にそこから生…